新着 日記 アムウェイなれの果て「疲れてるのに気づいてくれない」 私の名前は、本当は民子という。「野菊の墓」の主人公からとったと、母は嬉しそうに話していた。けれど、私自身は、その名前にずっとコンプレックスがあった。古風な響きが、どこか自分に合わない気がして、誰に対し... 2025年5月30日
日記 アムウェイなれの果て「見えない疲労」 見えない疲労 たみ、47歳。長男のタローは18歳、次男のジローは16歳になった。彼らが生まれるずっと前のこと、私が19歳の頃の記憶が、時折、鮮明によみがえる。あの頃、私は養護施設で住み込みの寮母をして... 2025年5月23日
日記 アムウェイなれの果て「私の気持ちを理解してほしい」 夢の国の渋滞 たみ、46歳。長男のタローは17歳、次男のジローは15歳になった。今からもうずいぶん前のことだ。まだタローが幼く、ジローがその後に生まれたばかりの頃、私たちは家族でディズニーランドへ向か... 2025年5月16日
日記 アムウェイなれの果て「子どもを私に任せきりだ」 休日の背中 たみ、45歳。長男のタローは16歳、次男のジローは14歳になった。週末が来るたび、私の心には鉛のような重さがのしかかった。夫のタダシは、休日もよく職場に出勤した。 もちろん、緊急の呼び出し... 2025年5月9日
日記 アムウェイなれの果て「キャベツの怒り」 キャベツの怒り たみ、44歳。長男のタローは15歳、次男のジローは13歳になった。彼と私が付き合い始めた頃は、ただ一緒にいるだけで楽しかった。初めてのデート、何でもない会話、手を繋いで歩くだけで心が躍... 2025年5月2日
日記 アムウェイなれの果て「バーチャルの壁」 バーチャルの壁 たみ、43歳。長男のタローは14歳、次男のジローは12歳になった。子どもたちの成長と共に、私と夫、タダシの間の溝は、深まるばかりだった。特に、彼の趣味に関しては。 タダシの趣味は、彼の... 2025年4月25日
日記 アムウェイなれの果て「ヒスイ海岸と、父の笑顔」 私、たみ、41歳。長男のタローは12歳、次男のジローは10歳になった。長野県佐久市の賃貸マンションに引っ越して二年目の夏休み、私たちは家族で糸魚川市へ向かった。一泊二日の旅、日曜から月曜にかけての短い... 2025年4月18日
日記 アムウェイなれの果て「報われない努力」 たみ、40歳。長男のタローは11歳、次男のジローは9歳になった。専業主婦という道を選んだはずなのに、それはまるで終わりのない労働のようだった。給料もない。感謝の言葉もない。これほど最悪な労働環境がある... 2025年4月4日
日記 アムウェイなれの果て「私だけの場所」 たみ、39歳。長男のタローは10歳、次男のジローは8歳になった。穏やかな日々が過ぎているように見えて、私の心の中には、ずっと拭い去れない澱のようなものがあった。それは、タローが生まれ、そして二年後にジ... 2025年3月28日
日記 アムウェイなれの果て「趣味ばかり優先している」 ソファに座り、私はぼんやりと天井を見上げていた。埃の舞う光の筋は、まるで過去と現在を繋ぐ細い糸のようだ。この静かな空間で、私は再び、あの頃の自分と夫のタダシを呼び起こそうとしている。 私の名前は、本当... 2025年3月21日
日記 アムウェイなれの果て「雨の卒業式、それぞれの思い」 たみ、47歳。長男のタローは、ついに高校を卒業した。長野県の県立高校で行われる卒業式を前に、私は夫のタダシを呼ぶべきかどうかの迷いを抱えていた。結局、一週間前に「卒業式がある」ということだけを彼に伝え... 2025年3月14日
日記 アムウェイなれの果て「母の予感、静かな別居」 小雨がしとしとと降る、梅雨の合間の日曜日だった。私は当時三〇歳。人生の大きな節目を迎えようとしていた。結婚。その二文字が、私を期待と不安の狭間で揺れ動かしていた。隣には、二歳年下のタダシが座っている。... 2025年3月7日